
今、大相撲の幕内で一番観客を沸かせていると言っても過言ではないのが炎鵬関です。
人気もダントツで、グッズの売れ行きも好調のようです。
しかし土俵を回る懸賞旗を見ていると、人気の割には本数が少ないと思いませんか。もっと懸賞金をつけてあげればいいのになと。
そこで炎鵬関の懸賞金が少ない理由を探ってみましたよ。1本当たりの金額も一緒にご紹介します。
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炎鵬まとめ
炎鵬の懸賞金が少ない理由
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炎鵬関の懸賞金が少ない理由として、まだ幕内上位に定着していないことが挙げられるでしょう。
懸賞金がたくさんかけられるのは横綱や大関のような上位力士が多い傾向にあります。
最近だと令和元年11月の九州場所では大関貴景勝関への懸賞が一番多く、約160本の申し込みがありました。
大関や横綱の対戦は視聴者の注目が大きく見る人も多いため、懸賞も多くかけられます。特に結びの一番への懸賞の申込みが多いようです。
そもそも懸賞を出すのは企業の広告が目的であるので、多くの人に見てもらうのが大切なんですね。
人気とともに番付も上がれば、炎鵬関にかけられる懸賞金も多くなるでしょう。
ただ、懸賞が多ければ多いほど力士にとって良いというものではないらしいんですよ。
対戦相手は懸賞目当てに目の色を変えて立ち向かってくるため、土俵際でも力を抜かない取り組みが増え、ケガをしやすくなると言われます。
仕切りの間に何本くらいの懸賞旗が回っているかはわかるでしょうから、これに勝てばいくら入ると計算する力士もいると思うんですよね。
いない?いやいるでしょ、絶対 ( ー`дー´)
では1本当たり懸賞金はいくらもらえるのでしょう。次でご紹介しますね。
懸賞金はいくら
令和元年7月の名古屋場所までは大相撲の懸賞金は1本6万2千円でした。しかし同年9月の秋場所からは7万円に引き上げられたのです。
「1本7万円もするのか~」って声が聞こえそうですが。私も最初知った時は意外に高くてびっくりしました。
ただし土俵で力士が受け取る額は3万円です。半分以下っ ( ̄0 ̄;)
これは1本6万2千円の時と同じで、力士の手取り額は変わっていないんです。
残りの4万円はというと、力士名義の積立金が3万円、協会手数料が1万円になります。
力士名義の積立金は納税充当金を引いた残りが、引退の時に退職金とともに支払われます。
7万円の内、3万円しか力士はもらえないというわけではないんですね。残りは後のお楽しみといったところでしょうか。
そして協会手数料というのは大相撲会場入場者全員に配られる取組表への掲載費用や、会場内の懸賞提供の放送費用などになります。
懸賞提供の放送はテレビでは聞こえませんが、会場にいる人に向けて「〇〇の永谷園」などと提供者が読み上げられます。
ちなみに力士が手刀を切って受け取るのし袋には本当に3万円が入っているんです。
しかも日本相撲協会は預った現金を新券に両替して、のし袋に入れているそうですよ。ご祝儀みたいですね。
私は以前は空っぽの袋だけを受け取って、現金は後から別にもらうもんだと思っていました。
勝ったとは言え、多少は土が手についているはずですから、その手でお金の入った袋をつかむとは思えなかったんですよね。
ま、でもお金が実際に入っている方が力士もその重みを感じることができてうれしいのかなと思いますけど。
懸賞には上限がある
1つの取り組みにつき懸賞は最大60本までと決められています。これは取り組みの進行に影響しないようにとのことです。
制限なく懸賞を受け付けていたら、懸賞旗がぐるぐる回り続けて仕切りの制限時間内に終わらないかもしれませんよね。
力士だけが見たい観客にとっても多くの広告は迷惑かもしれません。
これから対戦という緊張感の中で、広告が本人の目の前を回るのは大相撲独特と言えるでしょう。
また、懸賞旗をよく見ると大きさが揃っていますが、それもそのはず寸法が横70cm、縦120cmと決まっているからなんです。
旗は懸賞を申し込む側で作ることになっているのですが、目立たせたいからと大きく作れるものではないんですね。
そして申込み本数は1提供者につき1日1本以上、1場所15本以上ということも決まっているので、7万円×15日で少なくとも105万円はかかるわけです。
さらに懸賞旗は専門業者で作ってもらうと1本5万円以上します。
個人で懸賞を出すにはよほど余裕がないとって感じですが、余裕があれば炎鵬関に懸賞を出せるのかというとそうでもないんです。
懸賞を出せるのは企業や団体
炎鵬関に個人で懸賞を出したい人もいると思いますが、政治利用を避けるため個人名義での懸賞は出すことができず、出せるのは企業や団体などの法人のみです。
過去に歌手のポール・マッカトニーさんが懸賞を出したことがありますが、その時はCD販売を理由に法人の形で出しています。
最近では人気ユーチューバーのはじめしゃちょーさんが、同じ富山県出身の朝乃山関の取組に15日間懸賞をかけています。
はじめしゃちょーさんも「ハジメーン」という会社名で申し込んでいるのですが、多分懸賞旗を見た人には有名ユーチューバーとは気づかれていないでしょう。
この方は静岡大学卒業後も静岡が気に入って住み続けていたので、私はてっきり故郷を捨てた男だと思っていたのですが(笑)、こうして同じ故郷の力士を応援していることがわかってうれしくなったものです。
彼のように特殊な人を除いて、懸賞はお金のある企業におまかせするしかなさそうですね。
まとめ
炎鵬関の懸賞の少ない理由から、懸賞金の額、出せる人までご紹介しました。
NHKのテレビでは放送法により懸賞旗をはっきりと見ることができません。
ぼんやりと遠景での確認となるので、懸賞旗も見たい人にはいらいらするかもしれませんね。何本出たのか知りたいのにもう終わっているという (´⌒`。)
力士も懸賞旗も見たいという人はぜひ会場へ足をお運びください(協会の回し者かっ)。